おでかけ
妻鹿駅からでかける歴史散歩
エスコート12月号では、「妻鹿駅」周辺のグルメスポットを中心にご紹介しました。
そのほかにも妻鹿には史跡が多く、歴史好きの方には興味深いエリアだと思います。
ご一緒に妻鹿へ、歴史散歩にでかけましょう!
妻鹿駅に着きました。
右側に見えるのは御旅山で、ふもとには灘のけんか祭りが行われる練り場があります。
姫路市飾磨区妻鹿は、「灘のけんか祭り」として知られる松原八幡神社の秋季例祭を担う、旧灘七カ村の一つです。

妻鹿駅は、播磨五川に数えられている市川の左岸に位置しています。
妻鹿は大正時代から鮮魚の集散地として栄え、昭和4年には妻鹿駅に貨物専用ホームが建設されたほどでした。

妻鹿駅の改札を出たところには黒田官兵衛の史跡についての案内板があります。
写真も豊富で位置関係もわかりやすいので、ぜひ目を留めてください。

妻鹿町史料館
まずは、妻鹿駅から徒歩5分の場所にある「妻鹿町史料館」へ向かいます。
月に1回の公開とのこと、以前から行ってみたいと思っていました。
こちらの史料館は2013年にオープン。
自治会で運営されており、秋祭りに関する資料の展示を行っています。
入館は無料で、受付で名前と住所を書くと入館できます。

1階には先代の屋台が保存されています。
絢爛豪華な装飾もそのまま、四隅の伊達綱も勇壮です。間近で見ると、より迫力を感じます。

屋台の正面に掛かっている高欄掛けには黒田官兵衛が描かれています。
高欄掛けは、屋台の中で太鼓を打つ人が座る「高欄」の四方に取り付ける刺繍品です。
美しいですね。

展示は3階です。
上がると昭和39年製作の高欄掛けが飾られていました。
また、昭和15年から昭和38年にかけての祭りの様子を伝える写真も展示されており、歴史を感じます。

整然とした館内には、これまでの祭りを彩ってきた高欄掛け、伊達綱、露盤、狭間などが見やすく展示されています。

ショーケースの上の朱色のシデ棒は、祭りに欠かせないものです。
妻鹿を示す朱が映えています。

神功皇后を描いた高欄掛け、伊達綱なども見応えがあります。

屋台の最上部にある擬宝珠を支える露盤です。
擬宝珠は神様の依り代なので、それを守るため、露盤は勇壮な合戦の様子や歴史上の偉人などが表現されることが多いそう。
こちらは神功皇后と忠実な家臣である武内宿禰がモチーフになっています。

棟を支える斗組の間に取り付けた彫刻を狭間といいますが、こちらの狭間は本能寺の変が題材。
細やかな細工で森蘭丸の奮闘を表現しています。

昔の法被もきちんと保存されており、祭りを大切にされていること、祭りへの愛情が伝わってきました。

素晴らしい展示をじっくり拝見することができました。
Information
| 住所 | 姫路市飾磨区妻鹿870-2 |
| 開催日時 | 毎月 最終日曜 10:00 ~ 12:30 ※変更の場合あり |
| アクセス | 「妻鹿駅」 徒歩約5分 |
ご参考までに、祭り当日の様子です。
屋台とシデ棒からお祭りの熱気が伝わってきます!

妻鹿城址
次は北へ。
妻鹿駅の横にある踏切を渡り、市川沿いを歩きます。
右側に見えるこんもりした山が標高98mの甲山です。
この山には、黒田官兵衛が居城としていた姫路城を豊臣秀吉に譲った後に移り住んだ国府山城がありました。

妻鹿駅から10分ぐらい歩くと、荒神社の中にある「妻鹿城址」の石碑があります。
妻鹿城は国府山城の別名です。

神社の石段を登り、右手にある灯籠の横から国府城へのルートが始まっています。
登山靴と登山用のストックの用意をしてきたので、案内に従って少し登ってみます。

登り始めてすぐ、ノジギクが咲いているのを見つけました。
可憐な花ですね。

可愛いデザインですので、電車でチェックしてみてくださいね!


晩秋の澄んだ空気の中、紅葉した木々を眺めながら登ります。
息が切れるほど急な斜面ではありませんが、下りのことを考えるとやはり登山用のストックがあると安心です。


井戸跡が見つかりました。ちょっと窪みがあります。

さらに登ると門石跡が。
お城の門というと姫路城の城門などを思い浮かべますが、山城の門はどのようなものだったのでしょうか…。

平らな場所に出ました。
「馬駆け」との案内板があり、平らな道が続いており、馬が走るのに向いていそうです。
官兵衛の時代から地形は変わっていないのでしょうか。


さらに進んで「経塚跡」の案内板の通り、鉄塔の裏へ行くと、見晴らしのよい場所に出ました。
説明板によると、ここは「甲山経塚」という史跡。
経塚は、経文を容器(経筒)に入れて、土中に納めた遺跡だとか。
極楽往生を願う経塚は平安時代以降に全国に広まったそう。

さらに少し進み、土塁跡や廓跡をたどりました。


土塁の名残でしょうか。大きな石が見えます。
今回は山の西の端を歩いただけで、頂上には辿り着いていません。
まだまだ先に狼煙跡などもあるようなので、機会があれば再度登ってみたいと思います。
風格のある巨木などを見ながら下りました。
歩きやすい道だと思いますが、滑り止めのついた靴で行くことをお勧めします。


出発点の荒神社に戻りました。
境内には黒田官兵衛にちなんだ「目薬の木」がありました。
官兵衛の祖父はかつて広峰山で暮らしていたとき、目薬の木から目薬を作り、財をなしたとか。

近くには官兵衛の父である黒田職隆廟所や忠臣・母里太兵衛生誕之地もあるので、立ち寄ってみてください。
晩秋の妻鹿をご案内しました。皆さんもぜひ散策におでかけください!







