絶妙な火入れと秘伝のタレが決め手
ファンをとりこにし続ける、絶品焼き鳥
<鳥百商店本店>

明治30年創業。年季の入った店構えが目印の鳥百商店本店は、鶏専門の精肉店から始まった。創業から約130年。変化の激しい時代の中にあって、3代目店主 百田一郎さんはこの地で店を守ってきた。

約50年前、一郎さんが「焼き鳥を作って、販売したい」と言いだしたとき、父である先代は首を縦に振らなかった。それでも諦めずに説得を続けること、3カ月。その熱意が心を動かし、「やってみなさい」という言葉を引き出した。 
当初大反対していた父からは、味付けを教わった。あのとき母から託された秘伝のタレは、半世紀もの間、継ぎ足しながら大切に育み続けている。

「ゴボー巻き」(450円)炒めて味つけしたごぼうを鶏もも肉で巻いた、人気の一品(前日までに電話予約を) 

最初はお店の一角で「身」と「きも」から焼き始めた。今では「焼き鳥」のほかにゴボー巻きやキムチ巻きなどの「巻物」、ささみカツなどの「揚げ物」、「焼き物」とメニューの幅も広がっている。

(左から)バラ、白ネギ、身、きも、かわ、手羽先(各100円) 

一番人気の「焼き鳥」は全部で25種類。すべて淡路島産の新鮮な鶏肉を使用している。ふっくらと焼き上げられた「身」(100円)は、タレの上品な甘辛さとやわらかなもも肉の旨みが広がる。定番の「きも」(100円)は、しっとり濃厚な食感で、臭みもパサつきもない。 

つくね(100円) 

「つくね」(100円)にはほとんどつなぎが使われていないため、とても繊細な味わい。そっと焼き台に載せ、慎重に焼き上げる。その一串は口の中でホロホロとほどけていきながらも、あっさりと気品のあるタレが絡み、不動の人気を誇る。 

近所の常連さんはもちろん、遠方からやって来るファンも絶えず、多い日は1日1,000本が売れる。焼き台に向かう店主の手さばきは見とれるほどに鮮やか。「ちょっと焼き過ぎたら固くなるし、加減は自分で覚えるしかない。説明はできへんなあ」という絶妙な焼き加減。店を手伝う娘の邦子さんも「お父さんにしかできないんです」と語る。鶏肉の丁寧な下処理、大きさ、串の打ち方にもこだわった串を、一本一本丁寧に仕上げていく。 

家族や友人が集まる日には、焼き鳥やからあげなど、自慢の品々を盛り合わせた「オードブル」(3,500円)もおすすめ。 

「僕が、お客さんのファンなんです」と朗らかに笑う店主。 
今日も香ばしい煙の向こうで、町の人々の美味しい笑顔を引き出している。 

2026年7月10日(金)現在の情報です。

お客さんとおしゃべりするのが楽しいんです。長いこと来てくれるお客さんから「がんばれよ」と声をかけてもらえると、ほんまにうれしい。美味しい焼き鳥をぜひ食べてください。

3代目店主の百田一郎さん 
エスコート編集部
エスコート編集部

ライターから一言

地元で長く愛されているのも納得。品のある極上の焼き鳥が楽しめます。店頭での予約も可能。専用のメモに注文内容と時間、名前を記入。電話での予約も受け付けています。

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